杏林大学教職課程の理念・目的
杏林大学教職課程は、建学の精神「眞善美の探求」を体現する教員、すなわち、真理を追究するために自ら進んで学び、倫理観を持って人のために尽くし、美しい風格のある人間に成長できる教員を養成することを目的とする。
杏林大学教職課程が目指す理想の教員像(教育目標)
本学教職課程の理念・目的のもと、教育者として熱意や使命感、広い視野を持って諸分野の人々とともに教育課題に真摯に向き合いながら、児童生徒の個々の人間性を尊重し、その多様な能力を高め導くことができる教員
ディプロマ・ポリシー(教職課程修了・教員免許状取得の方針)
教職課程では、その理念に基づき、課程修了までに獲得すべき能力を以下のように定める。
- 教職および学校教育の社会的役割と職業意識
学校教育の社会的役割とともに、その中で教職の職責の重大性を理解し、高い倫理観に基づいて学校教育に携わることができる。
- 学習指導・養護を支える深い専門知識
各専門領域に関する深い知識を身につけるとともに学習指導要領を理解し、それを教育に活かすことができる。
- 専門領域に留まらず、多様な課題に対応できる汎用的能力
各専門領域にとどまらず、国内外の社会問題や課題について認識したうえで、広い視野を持って教育に活かすことができる。
- 多様な児童生徒への対応を可能にする実践力
多様な児童生徒の個性・特性と心身の発達過程ならびに児童生徒を取り巻く環境を理解し、必要な対応を遂行できる。
- 児童生徒と良好な関係を築けるコミュニケーション能力
多様な児童生徒の特性を的確に判断し、効果的なコミュニケーションを通じて児童生徒と良好な信頼関係を築くことができる。
- 学校教育を支える多様な人々と連携・協働できる力
チーム学校の一員として学校運営の持続的な改善を支えるべく、学校教育を支える多様な人々と良好な関係を築き、連携・協働できる。
- 生涯にわたる自己研鑽力
児童生徒の課題を多角的に捉え、指導や支援の方法を探求するとともに、省察した自己課題に真摯に向き合い、生涯にわたって学び続ける態度を身につけている。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
教職課程では、ディプロマ・ポリシーに掲げる能力等の修得のために、「基礎科目」、「教育の基礎的理解に関する科目」、「道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目」、「教育実践に関する科目」及び、「教科に関する専門的事項・各教科の指導法に関わる科目」または「養護に関する科目」の5つの科目区分から成る授業科目を、免許種ごとに体系的かつ順次的に編成し、講義、演習、実習を適切に組み合わせた授業を実施する。
教育内容、教育方法については以下のように定める。
1.教育内容
- 教職および学校教育の社会的役割と職業意識を身につけるために
・学校教育に関する基本的事項を理解し、高い倫理観に根差した職業意識を涵養する科目を系統的に配置する。
・学校教育関連法令に関連する知識を修得する科目を配置する。
- 学習指導・養護を支える深い専門知識を修得するために
・児童生徒の学習や探究を指導するために必要な指導法に関する科目を教職課程に配置する。
・教科教育については、指導領域の専門的事項を修得する科目、教科の指導法を修得する科目および学習指導要領を理解する科目を該当学科に配置する。
・養護については、専門的事項を修得する科目、学校保健や健康教育および養護実践に関する科目を該当学科に配置する。
- 専門領域に留まらず、多様な課題に対応できる汎用的能力を修得するために
・多様な社会課題に対応した教育方法を修得するため、情報通信技術を用いた教育や教育の方法、技術に関する科目を配置する。
・教育に関する最新事情を理解するために特別講義を配置する。
- 多様な児童生徒への対応を可能にする実践力を修得するために
・児童生徒の心身の発達過程を学ぶための科目を配置する。
・特別な教育支援が必要な児童生徒への対応を理解するための科目を配置する。
・実際の教育現場を体験、理解し、実践に繋げるための科目を配置する。
- 児童生徒と良好な関係を築けるコミュニケーション能力を修得するために
・教育相談やカウンセリング、生徒指導、進路指導、特別活動指導など、教育現場における児童生徒とのコミュニケーションに関する科目を配置し、個々の児童生徒の悩みや思いを共感的に受け止める能力を涵養する。
- 学校教育を支える多様な人々と連携協働できる力を修得するために
・学校と地域社会の関わりや学校組織、運営について理解するとともに、学校教育を支える多様な人々との連携・協働を学ぶ科目を配置する。
- 生涯にわたる自己研鑽力を修得するために
・自らの課題を省察し、体験を通じて修得した教職に必要な能力を確認するとともに、自己の課題を自覚し学び続ける姿勢を涵養する科目を配置する。
2.教育方法
- 教職に求められる知識、技能、態度の修得のために
・教育内容に応じて、講義、演習、実習、地域や学校現場における体験活動、少人数グループワークによるアクティブラーニングやソーシャルラーニング、ICTを活用した教育などの多様な教育方法を効果的に組み合わせて実施する。
- 教職実践能力の修得のために
・学校体験活動、臨地での教育実習・養護実習などの教育の場で汎用性の高い実践力を発揮し、効果的な活動が行えるよう実習事前事後指導及び教職実践演習における模擬授業、ケーススタディ、ロールプレイング、課題解決型のグループワークを行う。
アドミッション・ポリシー(教職課程履修開始段階の資質・能力)
1.求める学生像・資質
- 強い意志をもって専門知識に支えられた実践力を修得し、教職に就く意欲を持つ人。
- 学校や社会の中で効果的にコミュニケーションを図りながら良好な関係を築くことのできる人。
- 子どもの将来に貢献するために、様々な課題に興味・関心を持ち、生涯にわたり自ら探求する意欲を持つ人。
2.求める学習成果
「教職課程修了・教員免許状取得の方針」(ディプロマ・ポリシー)及び「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に定める教育を受けるために必要な、次に掲げる知識・技能や能力を備えた人材を求める。
- 教職を履修するために必要な教養と基礎学力を有している。(知識・技能)
- 社会的課題を発見し、解決に向けて物事を多面的かつ論理的に考えることができる。(思考・判断)
- 状況に応じて、自分の気持ちや考えを適切に伝え、表現することができる。(表現)
- 多様な他者と適切な対人関係を築き、相手を理解し共感できる。(良好なコミュニケーション)
- 問題解決に向けグループの中で中心的な役割を果たすことができる。(リーダーシップ・主体性)